板金塗装とは？

板金塗装とは、凹みや傷など車が受けた被害に対して修理を施す作業のことです。また、乗用車をキャンピングカーなど別の用途に使用できるよう、部品を継ぎ足したり加工したりすることも板金塗装の範疇に入ります。

そもそも板金塗装とは、「板金」という言葉と「塗装」という言葉が組み合わさったものです。それぞれの言葉の意味を知ることで、より理解が深まるでしょう。

板金とは？

板金とは、原型とは形が違う金属を元の状態に戻す作業のことです。また、もともとの形から別の形へと加工し直すことを意味します。他の車や塀などと接触して車体が凹んだり傷ついたりすることは、日常生活の中でもよく起こることです。一般の人が板金業者に依頼するのは、ほとんどがそうした被害を修理するためです。

塗装とは？

板金塗装業者が行う塗装は、主に車に対して行うものです。スプレーで車体に染料を吹きつけます。車体を塗装する方法は、全体塗装と部分塗装です。車に凹みや傷ができた際には塗装を施すケースが少なくありません。この場合の塗装のほとんどは部分塗装です。

また、車の修理が板金塗装業者の仕事のすべてというわけではありません。その他の板金塗装の仕事内容について解説します。

凹みや傷の修理

板金塗装の仕事で最も多いのは事故車の修理です。凹んだ部分を内側から叩く、外に専用部品を溶接して引っ張るなどの方法で凹みを元の状態に復元し、状況によって塗装を施します。修理と塗装が板金塗装の主な仕事です。

車の内部を改造

必要に応じて車の内部を改造するのも板金塗装業者の仕事です。改造といっても違法なものを指すのではなく、普通車をキャンピングカーや業務用の運搬車両に加工するなどの業務を意味します。車の構造を熟知していればこそ、また改造に関する法律を理解していればこそできる仕事です。

古い車の復元

乗りつぶされて動かない、と思われている車を板金塗装で乗れる状態に復元することもあります。エンジンやサスペンションなど車体内部の老朽化した部品を交換し、サビを落として新車のような輝きを復元します。クラシックカーや旧車などの古い車の愛好家から、板金塗装業者は重宝されています。

塗装の工程

塗装の工程は次のような流れです。部品の脱着や難しい色の調合など、ケースバイケースで様々な作業に対処する必要があります。

• 部品の取り外し(必要がある場合)
• 下地処理
• 下地塗装
• 車両の色の調合
• マスキング作業
• 上塗り
• 磨き

部位別塗装費用の目安

車の部位別に、費用の目安を割り出してみましょう。

バンパー

バンパーはもともと車体を保護するために衝撃を受け止める役割を担っています。そのため傷を受けることも多く、塗装の対象になりやすい部位です。傷を隠すための塗装費用としては15,000～20,000円程度でしょう。パンパー1本をまるごと塗装する場合はさらに高くなります。

フェンダー

車のバンパーからドアにかかる部位のフェンダーも、擦り傷などを受けやすい部位です。フェンダー部分につけられた傷を修理する際には、塗装代として30,000～40,000円程度を見ておきましょう。

ドア

車のドアにできた傷の修復の最低額としては、35,000円程度が目安です。リアドアよりもフロントドアの方が部品数は多いため、費用が高くなる傾向にあります。またミニバンなどのスライドドアではさらに修理工程が増えるケースが多く、高額になる可能性が高いといえるでしょう。

塗装料金の詳細を知るために

車の塗装料金はケースバイケースで、一概に明言できません。詳細を知るためには、その都度業者に見積もりを出してもらうようにしましょう。